アイドルになれないなら死にたい

Monthly archives "4月"

2 Articles

私をたっとべ

私はプライド高いから本が好きだと嘯く女に角川ホラー文庫でオナニーしたことあんの?と聞いてしまう

私は性格悪いから騒ぐ小さい子供を見て微笑むばばあがなんかむかつく

私はプライド高いからマスクを買うときに子供用を買ってしまう

私は性格悪いから嫌いな奴の洗濯機にトイレットペーパーを投げ込みたい

私はプライド高いからお気に入りの靴下に穴が開いても履き続ける
穴が拡張されようと履き続ける
そのうちレッグウォーマーになると信じている

私は性格悪いし、好き嫌い多いからコーンを無理やりチャーハンやらハンバーグやらに練り込んでくる気遣いがきにくわない
色彩感覚を料理にむりくり入れ込もうとするその神経がきにくわない

私はなんてプライドが高いのだろう
私はなんて性格が悪いのだろう
私はなんて好き嫌いが多いのだろう

でも私はなんて面白いのだろう

私はスペシャルだ
私はなんて尊いのだろう

私は唯一無二だ
私は尊い

だから私をたっとべ

私をたっとべ

51 views

あの綺麗な馬のような

朝いつものように目を覚まし、1階にある風呂場へと向かう。
洗面所からゴォゴォという音が聞こえる。

またか。

たまにおじいちゃんが蛇口を閉め忘れて水が出しっ放しなことがある。
今回も同じかと思った。

すると、トイレの電気がなぜかついていて、扉が開いていた。
私はなんとなく、次に目にする風景を予測していたが、なぜかすごく落ち着いていた。

私はおじいちゃんと声をかける。1回、2回、3回。
応答が返ってくる。ほら、大丈夫だった。意識はある。

意識が朦朧としているのか、起こしてくれと言う。
足に力が入らず、立ち上がれないのだと言う。

寝室まで担ぎ、湿ったももひきを脱がし、ベッドに横たわらせた。

そして私は見惚れた。
朦朧として横たわるおじいちゃんのケツ毛を見下ろしながら、見惚れていた。
あの世界一美しいとされる馬の毛並みよりも美しいと思った。
白髪が混ざって、まるでブロンドのように輝いていた。とても美しいと思った。

今こういう場面でこういうことを考えてしまっている自分は最低だ。
でも、とても美しかったんだ。そのことを誰かに伝えたかったんだ。
そして笑ってほしいと思ったんだ。笑い飛ばしてほしかったんだ。

201504-01

おじいちゃんが倒れた原因は、寝る前に飲む眠剤を3日分飲んでしまったことだった。
だから別にどうってことないのだ。もうピンピンしている。さっきだって、2階まで上がってきて、よくわからないことを言っていた。もう大丈夫なのだ。

今月の16日でおじいちゃんは88歳になる。
あんなに綺麗なケツ毛を持っているのだ。まだまだ長生きするに決まっている。

31 views